ミン・グホン・マニュファクチャリングを設立し、『会社紹介』を通じて会社を紹介した後、ミン・グホンはまたひとつの悩みに直面しました。「さて、本当に何をすべきか?」つまり、それは何を編集し、何をリミックスすべきかという問いでもありました。
自然と思い出したのは、カービー・ファーガソン(Kirby Ferguson)のドキュメンタリー『すべてはリミックスである』(Everything is a Remix)でした。2011年に初めて観たこの作品は、そのタイトル通り、「すべてはリミックスである」と主張しています。ミン・グホンはふたたび考え込みました。その言葉を額面通りに受け取るならば、『すべてはリミックスである』そのものもリミックスであるはずです。そして、そのリミックスをリミックスした作品もリミックス。そのまたリミックスも……。
「『すべてはリミックスである』はリミックスである」はリミックスである」は…… は、そんな思考の渦をたどって生まれたプロダクトです。中心の文「すべてはリミックスである」のあとに、その文をリミックスした文が次々と重なります。文は繰り返され、繰り返されるうちに層をなし、層が重なると引用符が生まれ、引用符がリズムを生み、リズムが混乱をもたらします。しかし、その混乱すらリミックスの一部かもしれません。ちょうど「ミン・グホン」と「マニュファクチャリング」をリミックスして生まれた「ミン・グホン・マニュファクチャリング」が、今もなお何の会社なのか定義しがたいように。